エステサロンの開業は近年非常に多くなってきています。エステと言ってもカテゴリは様々で脱毛サロンやフェイシャルエステサロンなど今までは国家資格を持った人しか開業できなかったものでも、最新の機械であれば資格がなくても開業できるという革命的な時代になってきています。
今回はそんなエステサロン、また自宅をエステサロン化することで経費削減した開業をすることができる自宅サロンで失敗しない為の心得、そして成功させることができるポイントについてご紹介していきたいと思います。
エステサロン・個人サロン経営の注意点

エステサロンと聞くとエステシャンが多く在籍しているイメージを持っている方も多いと思いますが、実際にはオーナーがひとりで経営する個人サロンは全体の約7割を占めると言われているのが実際のところです。
その中でも自宅をエステとして利用している自宅サロンや、マンションを借りたテナント式サロンなど経費を削減した手法を使ったエステサロンも多くなってきています。
では個人サロンでのメリットはどのようなポイントがあり、逆に気をつけないといけないことはどんなことなのか?ということを解説していきます。
個人サロンではメニュー展開が自由にできるのが魅力

大手エステサロンであれば提供することができるメニューなどは系列店舗で全て統一されているケースが多いでしょう。そのことから、どれだけ流行っていて売れるメニュー案があったとしても本部や本社などの意向で動くしかないので、自由にメニュー提案することができません。
一方で個人サロンであれば提供したメニューや新しい施術などを取り入れるスピードなども柔軟に対応することができるので、顧客満足度を考えた展開が早いでしょう。
また、リピーター様に対して突然の割引などの対応も個人サロンであればエステシャンの感覚で行うことができますが、大手であれば上の確認が必要であったりするので、お客様からの要望を全て受けることができないというのが難点でしょう。
結果的に個人サロンでは、顧客満足度を向上させる為の対応ができることが最大のメリットと言っても過言ではないでしょう!
逆に個人サロンでのデメリットや気をつけるべきこと
メリットはあるものの、デメリットも存在するのでその点をできるだけカバーすることで差別化を計りましょう!特に気になる点は以下の通りです。
- 人手不足
- 電話対応の遅延
- 時間よりも早くの来店対応
- 回転数の上限
- 予約調整
個人サロンで一番多いとされているのが人手不足です。開業当初に間に合わないケースというものもあり、オーナー1人で運営していると、施術中の電話対応などができない為、問い合わせしても繋がらない店舗だと認識されてしまうこともあります。
また、時間よりも早く来店されるお客様への対応も1人であれば施術中には対応できないことも多いでしょう。結果的にかなり余裕を持った予定を組まないといけないのでお客様の回転数にも限りができてしまいます。
売上を拡大させたい場合はやはり1人ではなく従業員・スタッフを用意しておくことが必要だということがよく分かります。
そして、エステサロンでは予約の変更なども必ず起きることなのである程度想定しておき、余裕を持った運営をしていないと顧客満足度も下がってしまうことでしょう。
エステ業界の厳しい実情について

- エステサロンの開業は簡単だ!
- ランニングコストも少なく運営できてお金がかからない
- 資格がなくても誰でも開業できる
というポジティブな面だけを見て軽い気持ちで開業すると失敗してしまうケースも少なくありません。特に失敗してしまう例として以下のことを気をつけて開業しましょう。
準備を疎かにした開業は失敗する
準備をしっかりせずサロンを開業した後の集客などを全く考えることなく、ただただオープンを目指して開業しても誰も足を運んできてくれるとは限りません。
自分には友達が多いと鷹を括っている人に多いケースですが、友達も付き合いで数回程度はきてくれるかもしれませんが、毎月リピーターのように通ってくれる人は少ないことでしょう。
テナントを見つけてただ開業してしまい、結果的に集客に悩むケースは少なくないのです。オープンをする前から地域に密着したPR活動やWEB広告の用意、ホットペッパービューティーなどのポータルサイトへの出稿を準備しておくことで、新規のお客様を獲得できる可能性を広げるのです。
技術はなくても機械の使い方だけはマスターしておこう
現在は資格がなくてもエステサロンを開業することもできるだけではなく、新しい針を使わない美容機械などを導入することで、大手エステサロンが行っているメニュー同様の施術も可能になってきています。
もちろん機械の導入は必要なものの、1台で様々な施術ができることから、機械の使い方をマスターしておかなければお客様も不安になってしまいます。従業員が増えても教えることができないので、施術で使用する機械は必ず導入時・導入前に完璧に使い方をマスターしておきましょう。
非現実的な空間を提供することを心掛ける
お客様は施術をしに来店される。というのはもちろんなのですが、実際には非現実的な空間でリラックスしたいという気持ちを持って来店されているケースがほとんどです。
高度な施術が目的な場合は大手エステサロンで十分ですが、プライベート感のある私だけの空間でリラックスできるというメリットがあれば個人サロンであってもリピーターは増えていくことでしょう。そういった空間を提供できるように内装や雰囲気・匂い・清潔感などは心掛けておくべきです。
失敗しない・成功させる為の注意点・秘訣

エステサロン業界は簡単に開業できる一方でかなり競争の激しい業界だということは絶対に頭に入れておきましょう。近くにエステサロンがないから、ここで開業すれば成功するだろう!などといった安易な考えは禁物です。
エステサロンは全国あわせて2万店舗以上存在しているという現実
なんと全国では個人サロンや自宅サロン、大手エステサロンなどを含めると2万店舗以上も存在しているのです。コンビニのような規模の店舗数が存在する業界がエステサロン業界です。
地方は別として特に東京、更に23区内ともなれば競合だらけな場所で勝負していくという感覚でいなければ成功はあり得ないでしょう。
エステサロンは1年以内に6割以上、3年以内9割が閉店してしまう
開業されるエステサロンは多いものの、なんとエステサロンの閉業数は尋常じゃない数になっているのです。1年以内に6割以上、3年以内に9割が閉店してしまうというのが現実です。
例えば今日100店舗がオープンしたとします。そうすると1年後には60店舗が閉業、その2年後には30店舗が閉業し残るのは僅か10店舗となってしまうのです。そのくらいの競争に自信があり、やることを全てやり切ったオーナー様しか生き残っていくことができないのがエステサロン業界なのです。
価格競争で負ければ終了
競合他社が低価格で提供し始めてから、業界の平均的な価格に取り込まれてしまってはダメです。結果的にどちらが安くできるかという競争になってしまい、結果的に利益が見込めない価格まで落ちてしまいます。
もし今まで来ていたリピーターの方が多いようであれば、尚更です。今までリピーター様はこの価格を払ってでも価値のあるエステサロンだと思っていたにも関わらず、安っぽいエステサロンだったのか、と逆に自分が安い買い物をしているような気分になり離れていってしまうケースも少なくありません。
新規顧客を獲得するために価格競争に乗っかってしまうことは自分のエステサロンを安売りすることに繋がるのです。
まとめ

エステサロン業界は楽な業界ではありません。開業はただの準備段階であり、開業してからが本当の勝負なのです。資金に余裕があったとしても、なくなってしまうのは一瞬なので、準備や集客、顧客満足度を考えた経営をしていく必要があります。
個人サロンや自宅エステサロンでは1人で運営されるケースも多いですが、その際には誰か相談のできる相手またはコンサルティングを請け負ってくれるような企業を見つけておくといいかもしれません。
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